介護現場での慢性的な腰痛について。解決するには「持ち上げる介護」を辞めることだ
ムルソーです。
介護というと、皆さんはどういうイメージがあるでしょうか?
よく3K (キツイ、汚い、危険)だなんて言われるけど、実態はどうだろうか?
いやガチで、キツイし、汚いし、危険です。
体重の重い施設利用者を、車椅子からベットに移動させるときもキツイし、
便失禁してる利用者がオムツを弄って身体や衣服、ベットまで便まみれになって汚くなることあるし、
夜中に体調不良者が出て病院搬送したが無くなってしまったりすると、業務上過失致死傷罪で起訴される危険もある。
まさに3Kと呼ばれるに相応しい仕事でしょう。
今回は、特に「キツイ」部分、介護現場でよく起こる「腰痛」の話をさせてもらいます。
結論から言ってしまえば、ヒトがヒトを持ちあげるような介護のやり方を辞めればいいんです。
そのためには介護ロボや福祉用具などを使いこなせるように会社が、そして施設が変わっていかなくちゃならない。
どういう時に腰痛になるのか?
経験者なら、なんとなく想像が付くと思いますが、1番の原因は車椅子 ベット間の移乗です。
高齢者といってもね、人間ひとりなのだから、それなりに体重があるんです。
だいたい30キロから50キロくらいだろうか。それくらいの重さの方を、安全に、且つ丁寧に、移乗させなきゃならんのです。
あとは入浴介助や排泄介助時に、中腰や前かがみの体勢で行なっていたり、その姿勢が長く続くと、腰に疲労が溜まっていき、腰痛になってしまいます。
どれくらいの人が腰痛に悩まされているのか
僕は、今の施設で働き始めて5年経ちましたが、腰痛で現場を離脱した人を2人見ました。
そして、腰痛の為にコルセットをしている人も多いです。
プロの介護士でも3人に1人は腰痛を経験したことがあると言われている程です。
僕も、一年目の時に腰を痛くしてしまった経験があり、一時期はコルセットを装着しながら業務をしていたこともあります。
今は、全く腰痛はなく、普通に働いています。
一体どうやって腰痛を克服したかというと、筋トレです。
中でも、背筋はオススメです。
だいたいの人は、整骨院に通いながら続けていますが、自身で出来るセルフケアもあるはずです。
「持ち上げる介護」をやめるには
まぁ、セルフケアうんぬんより、「持ち上げる介護」を辞めればそれで解決なんですけどね。
介護ロボの使用
はい、このブログでも何度も取り上げていますが、介護ロボです。
こういったもので人の負担をどんどん減らしましょう。同時に、人は機械の調子が悪くないか、高齢者が安心・安全に使用できるかどうかの点検をやっていきましょう。
こういうのを導入する施設が増えればいいんですけどね。
スタンディングマシン
こういったものもあるみたいです。
高齢者のまわりにベルトを巻き、それを器具に取り付ける。
そして高齢者の膝を器具にあてて安定させる。
あとは器具が上にあがると、高齢者の体も持ちあがるというものだ。
こういう介護ロボのデメリットは、デカくて部屋に置くことが難しいことと、高価なことだと思うんですよね。
その点さえクリア出来れば良いんですけどね。
スライディングボード
たいして高く無さそうなものだけど、意外と現場で使用されていない道具。
スライディングボードは、ベッドと車いすの移乗を楽にするもので、これを使えば平行に移動ができる。
動画では、ベッドに腰掛けた状態で、ボードを利用者の腰の下に設置し、車いすの座面まで滑って移動する方法を説明している。
これを使えば、持ち上げる介護をしなくて済む。
まとめ
介護施設では、気付いていないだけで腰痛に悩むスタッフは多い。
そういう人は、整骨院やコルセットの使用でなんとか頑張っているのかもしれない。
だけど、それだけではなく現場も変わっていかなくちゃだめだ。
「持ち上げる介護」をやめて、上記した道具を使用できるよう、環境整備することが必須だろう。
まぁ、介護ロボの導入は直ぐには難しいだろうけど、将来的には、そういうのを使う施設は増えていくし、そうでないところは人がやめていくと思う。
っていう話は、以下の記事でもしてるので、良ければ読んでみてください。
【関連記事】