人材不足で低賃金な介護現場だけど、AIはそれを解決できるのか?
ムルソーです。
皆さんは、AIについてどれだけ関心があるでしょうか?
AIとは、人工知能のことで、人間が知能を使って行う仕事や作業を機械にやらせよう、というものです。
僕は最近まで、AIとロボットとの違いが良くわかってなかったんですが、AIは決められた条件やルール下で自ら考え、自分の行動を決めることが出来ます。
ロボットは「決められた動作を確実にこなす」ものであり、その場で判断して、違う行動を取らない特徴があります。
このAIや介護ロボの導入は、今後介護現場での導入が必須だと考えています。
介護現場が生き残るにはそれしか無く、それが出来ない介護事業所は淘汰されていくとさえ思っています。
なぜ今、AIのことを学ぶのか
さて、なんでいきなりAIの話をしだしたかというと、今後は介護現場で確実に求められてくるものだと認識しているからです。
介護ロボと同じ理屈です。
別に人間でなくとも出来る仕事は、AIやロボットにやらせて、その分の現場で働くスタッフを減らして、賃金を上げる。同時に、介護士の質を上げるように会社は努力する。
そうすることで、介護現場は効率的に回るようになると思うんです。
介護現場はキツイ理由は、人材不足で低賃金だから
人材不足であり低賃金。なぜだろう。
人材が不足してるとはいっても、機械化すればある程度の人員削減は可能だ。
削減が出来れば、1人あたりの賃金も上げることができる。
今は、明らかに機械に任せることが出来そうな作業を、人間が頑張ってやっちゃってるから、機械化が進まない感がある。
そういうところに、全力でリソースを割いてしまってる。
だから、人材が不足しているし、低賃金のままだ。
つまり、自分らの首を、自分らで締めちゃってるワケですね。
では一体、リソースが割かれているのは何処なんだろう?
それは、高齢者の車いす~ベッドの間の移乗だ。
高齢者の事故で多いのが、自力で立ち上がって移動しようとして転倒することであり、それがきっかけで骨折して歩けなくなり、QOL(生活の質)を下げるような事態になることがある。
この移乗の部分を機械化すれば、介護職員の仕事も大幅に減らすことが出来るだろう。
今後は「半人力・半AI」の考え方が必須
とはいえ、いきなり機械化にしても、思わぬ事故が発生する可能性も残されている。
課題は多い。スタッフや高齢者が機械の使い方を覚える。定期的に機械の調子を見る。そしてコストの問題だ。
例えば、車いす~ベットの移乗は、先日ブログにも書いた「愛移乗くん」が利用できると思う。
これも、スタッフおよび高齢者が使い方を覚えていく必要がある。
認知症の無い高齢者が、これを使って安全に使いこなせるようになるまで、スタッフが見守りする必要があるだろう。
あとは、小型化したり、コストを下げていく必要があるけど、これも技術が進歩していけば実現可能な話であると、僕は思っている。
機械化が本格導入したあとのスタッフの仕事は、機械に不具合が無いかどうかの点検作業をすれば良いことになる。
まさに「半人力・半AI」だ
【参考文献】
AI搭載の車いす「テレウィールチェア」
先ほど紹介した本の著者の一人 落合陽一氏が開発している「テレウィールチェア」のお話をします。
テレウィールチェアー(遠隔操縦 自動運転車椅子)~技術のツギハギを上手に使いコストかけず底辺から開拓~入浴や食事やレクリエーションの移動とかで一人で3~4台をオペレーションするためのシステムあたりが今の課題だそうです。コストをかけにくい介護分野で #落合陽一 氏の 研究に大きな期待 pic.twitter.com/FRdAh6YmUZ
— ららら♪クラシックらぶ (@Yuki36509022) 2017年12月7日
この車いすは、AIが搭載されていて、高齢者が座った後に自動的に食堂など決まった場所に移動してくれる上、スタッフが遠隔操作することもできるというもの。
ベッドから車いすへの移乗もそうだけど、そのあとの移動にも時間が取られる。
車いすで誘導が必要な高齢者が10人いたとすれば、10往復しなきゃならないので、それなりに時間が取られる。
この「テレウィールチェア」があれば、その動作を機械化することが出来る。
先ほどからも述べていますが、気になるのは導入コストですよね。
本格的に実用化して、現場に導入することが出来れば、とても効率的だと思う。
しばらくは、富裕層向けのサービスになりそうだけど、徐々に認知度が高まり、開発の為に支援する人が増えていけば、一般化も出来ると考えている。
まさに新しい介護の在り方、僕はこういった新しい動きを「社会福祉2.0」と呼ぶことにします。